水の戯れ
Jeux d' Eau



「拝啓,ドビュッシーが創り出したとあなたがおっしゃるかなり独特な書法について,
ずいぶん長々と書いていらっしゃいますが,私は『水の戯れ』を一九〇二年のはじめに書いたのです。
その時,ドビュッシーはピアノ曲を三曲(ピアノのために)しか書いていませんでした。
いまさら申すまでもありませんが,私はそれらの作品に熱烈な賞賛の念を抱いてはいるのです。
しかしながら,ピアノ書法という点からいえば何ら目新しい点はないのです」


反ラヴェル的立場をとった批評家
ピエール・ラロに宛てた書簡(1906年2月5日付)の一節







概説 :

ほんとに在ります(エステさろん)1901年,ラヴェル26才の作品。ローマ大賞の審査(1901年6月)と前後して作曲され,11月に書き上げられた。ピアノにおける印象主義的な語法を完成させた,彼のピアノ曲を代表する傑作。遠目に見た噴水が一見変化がないように,テンポ,リズム,旋律,和声進行はほぼ2種類の反復からなり,極めてシンプルでありながら,脱調性的な音使い,有機的な五音階,高度な旋法性を利し,複雑で変化に富んだ肉付けを施して噴水の微かな揺らめきを見事に表現した。

技巧的に大変至難の曲であることから,彼が賛美して止まなかったリストの『エステ荘の噴水(Les jeux d'eau à la villa d'este, 1883)』(
右図は実際のエステ荘)を意識して書かれたとの説もある。初演の際には,アンリ・ドゥ・レニエ*(Henri de Régnier: 1864-1936)の詩『水に愛撫されて笑いさざめく河の神(Dieu fluvial riant de l'eau qui le chatouille)』が題辞として用いられた。ラヴェルはこの曲の演奏に際しそのテンポに執拗な拘りを見せ,ルバートを使わず,極力同じテンポをとるよう指示したという。

発表直後,サン=サーンスはこの作品を「全て不協和音に満ちている」と酷評した。翌年4月,ヴィニエスの手によって初演された際,ともに演奏されたのが『亡き王女へのパヴァーヌ』であったことから,当時は二者を比べて,『パヴァーヌ』のもつ品良さを褒め称える見解が大多数を占めたという。しかし,一世紀を経たこんにち,その評価がいかに変わったかは誰の目にも明らかであろう。

自筆譜はアルフレッド・コルトー氏私蔵(現ピアポント・モーガン図書館ロバート・オーウェン・レーマン・コレクション)およびジョルジュ・ジャン=オブリー氏私蔵(校訂の跡多数:現仏国立図書館, Ms.15198)。




自筆譜の冒頭頁

注 記

* アンリ・ド・レニエ(Henri de Régnier: 1864-1936)
フランスの小説家・詩人。本名はアンリ=フランソワ=ジョセフ・ド・レニエ(Henri-François-Joseph de Régnier)。1864年12月28日カルバドス県オンフルール生まれ。パリで法学を専攻し,間もなく文学へ転向。1885年頃から雑誌等への寄稿を始め,「古代およびロマネスク調の詩集(Poèmes anciens et romanesques, 1890)」により,象徴派の一人と目されるに至った。1911年には仏芸術員の委員に就任するが,後年は徐々に伝統的な詩風へと回帰する。試作の傍ら,怪奇・幻想小説の分野でも活躍。作品に『フォントフレード館の秘密(Le mystère de Fontefréde)』,『華麗な館(La maison magnifique)』がある(いずれも邦訳あり)。『水の戯れ』で引用された詩は,1903年発表の詩集『水の都(La Cité des eaux, 1903)』所収。
ぼくレニエ



Reference
ニコルズ, R.・渋谷訳. 1987. 「ラヴェル−生涯と作品−」東京:泰流社, p. 33.
Nichols, R. 1987. Ravel remembered. New York: Norton.
Orenstein, A. 1991 (1975). Ravel: man and musician. New York: Dover Publications, pp. 35-37 / p. 154.



作曲・出版年 1901年11月11日。出版は1902年(ドゥメ社: Ed.Demets)。
ガブリエル・フォーレに献呈(献辞『親愛なる我が師ガブリエル・フォーレに捧ぐ(à mon cher maître Gabriel Fauré)』)。
編成 ピアノ独奏
演奏時間 約6分
初演 1902年 4月 5日,プレイエル・ホール(国民音楽協会音楽会)。リカルド・ヴィーニェス(ピアノ)
推薦盤

★★★★★
"L'oeuvre pour Piano vol. 1 :
Gaspard de la Nuit / Prélude / Menuet sur le Nom de Haydn / Jeux d'eau / Le Tombeau de Couperin" (Auvidis Valois: V 4755)

Hüseyin Sermet (piano)
この人はまだ余り知られていないので,この盤については少しコメントが必要かもしれません。フセイン・セルメ,トルコはイスタンブール出身のピアニストです。現在はデトロイト交響楽団付のピアニストとして活動中ですが,この人は巧いですよ。演奏はアルゲリッチ盤と正反対。激情的で天才肌のアルゲリッチ盤に対し,こちらは徹底して原曲を読み込んだ理知的かつ分析的な演奏。他に類を見ないほど徹底された緻密な譜面の読み込みによって,ともすれば大袈裟で空々しくなりかねないテンポ・ルバートと運指の強弱で構築される立体的な音場が巨大な説得力を持ち,聴き手に迫ります。これまでのどの『水の戯れ』とも異なる,彼独自の世界です。余程の技巧と推敲がなければ,ここまで徹底した脱構築をする確信は生まれてこないでしょう。小生の聴取歴の全てと良心を堵して,50年に一度出るか出ないかの傑作と断言します。『水の戯れ』の至高の演奏はアルゲリッチ盤一枚だと信じて疑わない方。さらなる極上演奏が,ここにあります(演奏時間 6:36)。(※最近,「本盤を頼んだら取り扱い不可と言われた」旨のお問い合わせをいただきますが,これは,版元のAuvidisがその後,Naïveに吸収されたことが原因で,まだ立派にカタログに載っています。注文はAuvidisではなくNaïveで,と申し添えてください。店員さんがこの件に関して無知な場合「該当なし」にされてしまいます。

★★★★★
"Scherzo (Chopin) : Rhapsodien (Brahms) : Toccata (Prokofiev) : Jeux D'eau (Ravel) : Barcarole (Chopin) : Ungarische Rhapsodie / Klaviersonate (Liszt)" (Deutsche Grammophon : 447 430-2)
Martha Argerich (piano)
豪腕女流アルゲリッチのプロ・デビュー録音。ピアノ巨人に名を連ねるだけに,針の如く鋭い打鍵,底知れぬ熱情でナタのようにザックザック曲をぶった切る快刀乱麻ぶりには度外れたものがあります。ただ,決して印象派スペシャリストでも何でもない彼女の他盤におけるラヴェルはあまりに荒く,ピアノ奏者でもない限り聴き映えするところが乏しいのも事実。本盤も,僅か1曲のラヴェル以外は近代ファンの嗜好からも遠い。しかしその僅か1曲の演奏の凄まじさが故に,これだけは皆さんも聴く価値ありです。猛烈運指ハリケーン炸裂で,まさしくぎらぎらと水が煌めいているかのよう。しかも瀟洒な曲想の陰に,巧みなペダルとルバート捌きでその熱情を潜ませ,テクを振りかざしているという不自然さは微塵も与えない。今以て,これを凌ぐオーラを持つ演奏は出ていません。名女流畢生の怪演として,落とすことの出来ぬCDです(演奏時間 5:27)。

★★★★☆
"Jeux d'eau / Gaspard de la Nuit / Miroirs" (Berlin Classics : 0032252BC)
Cécile Ousset (piano)
セシル・ウーセは1936年生まれのフランスの名女流。パリ音楽院一等という素晴らしいキャリアの割に,今ひとつ日本で人気がないのは木の実ナナに似てるからでしょうか。このラヴェルは良く知られているドビュッシーよりさらに前の1972年に録音されたもので,まだ30代半ばと,彼女が最も輝いていた頃のもの。それだけに中身は強烈無比,聴いて吃驚の大名盤でした。特に『水の戯れ』は出色で,過去の数多の名演と比べても遜色ないレベルだと思います。とにもかくにも弱音が美しい。細部のアルペジオが軽やかで良く力が抜け,実にみずみずしいために,『水の戯れ』など,5分40秒台の速いテンポでルバートに頼らぬ原典忠実型の演奏でありながら,まるで一本調子な感じを与えません(これはかなり凄いことなのです)。さらに休符のセンスが秀抜。前述『水の戯れ』は勿論,白眉の『鏡』は,才気闊達な当時の彼女の独壇場です。異常な高速運指を利し,現代音楽的効果を狙う大胆な休符を置いた冒頭の『蛾』など,その効果を最大限にすべく,あまりに運指のテンポを上げたせいで細部に音符の摩滅が見られないといえば嘘になるのも事実。しかし,それを承知で,敢えてこの冒険的な演奏に取り組んだ心意気とセンスの良さには脱帽するしかありません。これで1400円は罪作りすぎます。最上級の賛辞に値する名演奏,甲種お薦め。

★★★★☆
"Piano Concerto / Concerto for the Left Hand / Pavane pour une Infante Défunte / Jeux d'eau / La Valse*" (EMI : 7243 5 74749 2 4)
Lorin Maazel (cond) Jean-Philippe Collard, Michel Béroff* (p) Orchestre National de France
ベロフとのデュオでドビュッシーの連弾も残しており,フォーレの弾き手としても知られているロン=ティボー国際覇者,ジャン=フィリップ・コラールによるラヴェル『ピアノ協奏曲』他のCDです。キラ星の如く大指揮者がみな録音しているラヴェルの協奏曲で,誰かがまだ抜けてるなアと思っていたら,そうそう,マゼールだったんですな。ホルスト『惑星』やラヴェル『スペイン狂詩曲』の名演が印象に残る指揮者だけに伴奏は見事なもので,ミケランジェリのグラシスなんかより上手いです。コラールののラヴェル全集は見かけた記憶がありませんが,勿体ない!特に独奏の『水の戯れ』の出来映えは出色で,あまりテンポを変えず,作者の指示に忠実な解釈のものとしてはトップ・クラスの出来だと思います。『協奏曲』のほうも最上位の一に食い込む秀逸演奏。欲を言えばもう少し柔らかく弾いて欲しかった。明晰な表現を狙ったのでしょうが,ピアノ協奏曲を誤魔化しのないパーカッシヴな表現で,打鍵の表情を硬くせずに弾き仰せるのは至難の業。あくまでそうしたいなら,もう少しテンポを遅くしたほうが良かったのでは(特に第3楽章。ミケランジェリ参照)。ところで,日本ではベロフのピアノ,凄く人気なんだけど,分からんなァ。彼のピアノはクリアかも知れんけど,音は汚いし,ガサツ過ぎやしませんかねえ?それとも,そういう演奏のほうが,クラシック専科でドイツ好きのファンにはアナリゼしやすく,印象派が分かったような気になるから都合が良いんでしょうか?ベロフの全集があるくらいなんですから,ぜひコラール氏のラヴェル全集とか,ドビュッシー全集も出して欲しいです(演奏時間 5:24)。

★★★★☆
Maurice Ravel "The Complete Piano Music" (Hyperion : CDA67341/2)
Angela Hewitt (piano)
ソリストはオタワ音楽院でジャン=ポール・セヴィラに師事し,1985年のトロント・バッハ国際で優勝して一躍脚光を浴びた新鋭。バロック出身らしく作品の音符構造を忠実に踏まえた,極めて見通しの良い平明な曲解釈は,一歩間違うと皮相的な演奏に陥る危険と隣り合わせですが,彼女の最大の美点は,徹底した譜面の読み込みにより,北米大陸出身者である自らの生得的な平明さを巧みにカバーしている点に尽きるでしょう。これは同じく透徹した作品の読み込みによって支えられたフセイン・セルメのラヴェルや,実直な曲解釈と人柄の滲むデリカシーに満ちた打鍵で印象を残すマルティノ・ティリモに通じる,極めてプロ意識の強い演奏だと思います。磨かれた技量を持つプロの演奏家が丹精込めた,緻密な鍛造の行き届いているラヴェルであり,その点で「負けない横綱」タイプの極めて現代的なラヴェルです。加えてこの盤録音が良い。セルメのラヴェルは,ホールの残響があまりに大きく,ピアノの響音をべた塗りにしてしまった点がありましたので,ライヴながら音に締まりがあり,適度に高域の抜けたクリアーな録音に快哉を叫びました。こんな彼女の本全集中でも,『水の戯れ』は出色の名演。5分台の速さでありながら,ペダルを効果的に使い,滑りの良い運指を駆使した演奏はアルゲリッチ的。しかし,テンポを極力変えない忠実な演奏で,アルゲリッチのような神経質さがない。近年のものとしては出色のレベルに属するものだと思います(演奏時間 5:42)。

★★★★☆
"L'Oeuvre de Piano (with Six Epigraphes Antiques)" (Calliope : CAL 3824.5)
Jacques Rouvier (piano)
このCDの音源は1973年のもので,今ではすっかり仏近代ものの名手として有名になったルヴィエの名を一躍知らしめた名録音。パラスキベスコのドビュッシーに続きカリオペさん,復活してくれました(全集となってますけど・・当然『グロテスク』が入ってない,当時の全集です)。録音のせいもあるでしょうが,ピアノの音が実に柔らかい。『マ・メール・ロワ』で連弾しているパラスキベスコがベーゼンドルファー好きなので,あるいはそのせいかも知れません。非常に良く力の抜けた軽いタッチで,しかし細かいパッセージの粒立ちもクリアー。全体にテンポはやや遅めに取り,連弾しているパラスキベスコ似の清明な情感表現と,細部を疎かにしない落ち着きのある演奏が素晴らしいと思います。奇を衒った個性的な解釈は少なく,後年のドビュッシーに聴ける明晰でシャープなところも意外なほどに希薄。『パヴァーヌ』はそれが災いして素っ気なさ過ぎるきらいがありますし,極めてデリケートな『水の戯れ』も,人によっては大人しすぎると感じるかも知れません。また,曲によってはピアノの特性でしょうか。低域の音のくすみが気になる(ペダルを踏みっぱなしの時)のも事実ですけれど,慎重に吟味された曲解釈には破綻がなく,安定感は高い。擬古典的な『クープランの墓』や『ソナチヌ』,『・・風に』は,ころころと快く転がるソフトで実直な運指が実に良く馴染み,趣味の良い演奏を作っているんじゃないでしょうか。特に趣味人二人の豪華共演する『・・ロワ』の無垢な響きには参りました(テンポ取りや情感表現に疑問符はつきますけれど)。もう少し遊びや覇気があっても良かった気はしますが,これはこれで,かつてのペルルミュテルやギーゼキングに通じる,古き良きスタイルを程良く踏襲した演奏なのでは。

★★★★☆
"Miroirs / Jeux d'eau / Panane pour une Infante Défunte / Menuet Antique / Prélude / A la Manière de... / Menuet sur le Nom d'Haydn / Ma Mère l'oye* / Le Tombeau de Couperin / Gaspard de la Nuit / Sonatine / Valses Nobles et Sentimentales" (Erato : WPCS-10996/7)
Monique Haas (piano) Ina Marika (piano)*
女流ピアニスト,モニク・アースは,同時期にラヴェルの全集録音を行っていたフランソワと並んで,当時のフランスを代表する演奏家の一人。小生は以前,この人のドビュッシー全集を買ったことがあり,それが意外につまらなかったので,このラヴェルにも全く期待しておりませんでした。しかし聴く機会を得て,大いにその不明を恥じた次第です。全集としては,これは稀に見る秀作。テンポ・ルバートを排し,作曲者の意図に忠実な奏法で演奏されたものとしては,おそらく最高レベルに位置すると思われる『水の戯れ』です。カップリングの『マ・メール・ロワ』,『ソナチヌ』,『高雅にして感傷的なワルツ』も,いずれも秀抜。60才を目前に録音されたこの演奏は,年齢のせいかミスタッチもありますが,全くそうしたアラを意識させません。しかし同じアースの演奏で,方やドビュッシーは凡庸以下,方やラヴェルは名盤。かっちりとイン・テンポで明確な演奏をするアースには成る程,近代的な和声感覚であっても構築的な書法のラヴェルが合うのは道理。彼女を通じて,ドビュッシーとラヴェルの書法の明らかな違いをかいま見たようで,興味深く聴けました(演奏時間 5:34)。

★★★★
Piano Works "Gaspard de la Nuit / Valses Nobles et Sentimentales / Jeux d'eau / Miroirs / Sonatine / Le Tombeau de Couperin / Prélude / Menuet sur le Nom d'Haydn / A la Manière de... / Menuet Antique / Pavane pour une Infante Défunte / Ma Mère l'oye" (London : 440 836-2)
Pascal Rogé (piano)
フランス音楽界の貴公子,ロジェは,さらさらと伸びた(若き日のクレイダーマンみたいな)髪がイカニモ女性受けしそうな,日本では人気の高いピアニストです。技量も闊達で,上手だとは思いますし,本人も自信がおありなのか,ドビュッシーとラヴェルは1970年代後半から1982年までに早々と録音してしまいました。しかし,小生は,どうもこの人のソロでの演奏には余り感心できない。時折きらりと光るセンスはあるのですが,何というか,いつもそのキラリと光らせ方のピントが少しずれており,本当は教条的な演奏の優等生でありながら,無理に洒落者を気取ってしまう気障な場違い感が気になります。田舎出身のあっしのような人間が,無理に「〜じゃん」と東京言葉を使っているような演奏とでも言うのでしょうか(謎)。その割に,肝心の所でペダルを多用して逃げる悪い習性があるのは難点。この選集でも『クープランの墓』は悪いところが存分に出た醜悪な演奏です。しかし『水の戯れ』は,そつなくまとめあげた,まずまずの好演。教条的な解釈を基調としつつ,ところどころにルバートやスタッカートで味付けを施し,ほどほどに洒落と教条のバランスを取った演奏にまとめあげられ ていると思います。しかし小生はやはり,この人は脇でこそ渋く光るタイプだという気がしてならないのですが・・(演奏時間 5:48)。

★★★★
Maurice Ravel "Pavane pour une Infante Défunte / Jeux d'eau / Rapsodie Espagnole / Alborada del Gracioso / Ma Mère l'oye / Gaspard de la Nuit -Scarbo / Daphnis et Chloé No.2 / Quatuor / La Valse / Piano Concerto / Boléro" (Accord : 461 735-2)
Manuel Rosenthal, Pierre Dervaux (cond) Jean Doyen, Jacques Février, Gabriel Tacchino, Pierre Sancan (piano) Orchestre du Théâtre National de l'opera de Paris : Orchestre du Südwestfunk de Baden-Baden : Choeur de la RTF : Quatuor Champeil
フランス音楽の良き伝統を今日に伝えるレーベルの一つアコールから,凄いCDが出ました。何のことはないラヴェルの作品集なのですが,演奏陣が珍しい。『ピアノ協奏曲』はピエール・サンカンのピアノにデルヴォーの指揮。さらにはジャン・ドワイヨンのピアノによる『水の戯れ』に,ロサンタール指揮の『亡き王女へのパヴァーヌ』と,豪華な演奏陣でしかも珍品揃いです。圧巻はドワイヨンのラヴェルで,分けても『水の戯れ』は秀演。作者の意図に忠実に,テンポを変えない保守的なスタンスをとりながら,剃刀の如く切れ味のあるスタッカートと,並外れた技量によってのみ可能な軽いアルペジオを以て精一杯自己主張する様は圧倒的。少々がさつな演奏ながら,彼らしいテクスチュアに富んだ恐ろしく個性的なラヴェルに仕上がりました。個性派の怪演として,ファンには嬉しいCDの登場と申せましょう(演奏時間 5:25)。
(評点は『水の戯れ』一曲のものです)
(uknown update date / Revised 2005. 2. 20)





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